2007,01,26, Friday
トニック・ソルファ
1月13日に、トニック・ソルファに基づく記譜法を紹介した。今日はに日本で最初にこのトニック・ソルファ法に基づいて編纂された唱歌集を紹介する。
鈴木米次郎編『新式唱歌・一名トニックソルファ唱歌集』(1 J. Corwen のテキストをただ直訳したものではなく、当時の唱歌をトニック・ソルファ法で記譜したものである。もちろん、この唱歌集のためにつくられた曲もある。それを、先日紹介した記譜法で表してみる。 「学問の體」。 d=C(2/4) /d .d :d .d /d .d :d .d /d .d :d .d /d :- / /r .r :r .r /r .r :r .r /r .r :r .r /r :- / /m .m :m .m /m .m :m .m /m .m :m .m /m :- / /f .f :f .f /f .f :f .f /f .f :f .f /f :- / /s .s :s .s /s .s :s .s /s .s :s .s /s :- / /l .l :l .l /l .l :l .l /l .l :l .l /l :- / /t .t :t .t /t .t :t .t /t .t :t .t /t :- / /d'.d':d'.d'/d'.d':d'.d'/d'.d':d'.d'/d' :- / 要するに、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・ティ の音階練習なのだが、この曲の歌詞がすごい。何がすごいかって、よく「見て」頂きたい。 道理は学問(まなび)の手足なり 礼儀は学問の顔貌(かおかたち) 磨くは学問の浴(ゆあ)みにて 勉励(はげむ)は学問の滋養物 粗忽は学問のきずのもと 懶堕(らいだ)は学問の病とする 知識は学びの衣服ぞよ 道理は学問の手足なり なお、この唱歌集は江崎公子編集『音楽基礎研究文献集第1巻』(1990年・大空社)で復刊されている。 楽譜の5段目が一部まちがえていました |
コメント
「ドレミハソラチド」ですね。当時の日本語の発音に「ファ」という音はなかったのでしょうが,これでは音名の「ハ」との混乱が起きるでしょうね。今でも「シ」と「C」で混乱しますから。
これから新潟です。今年はどこも暖かそうですね。
| 北山敦康 | URL | | 1970/01/01 09:00 AM | lani7NNs |
北山先生
「タ テ チ ラ ト ツ リ タ」 (伊澤修二・これより4年前) よりましなような気がしますが。
| 吉田 | URL | | 1970/01/01 09:00 AM | d2tgLU0c |
東海道新幹線の中から携帯で書いています。
調べてみると「ドレミハ」の表記は戦前の一般社会ではよく使われていたみたいで、「ミーハー」の語源がこれだとする説もあるようです。 たしかに、ヤマハ幼児音楽教室のTVCMも「ドレミハソーラハミッレッドッ」に聞こえなくもないかも。(^^ゞ
| 北山敦康 | URL | | 1970/01/01 09:00 AM | NmVU7xgQ |
ヤマハの「ドレミハ」は、階名じゃないですよね。
ヤマハでは例えばこの旋律がニ長調に移調したら、「レミハソラーシソハッミッレー」になるんでしたよね(;;)
| 吉田孝 | URL | | 1970/01/01 09:00 AM | d2tgLU0c |
主音が何であってもシャープが2つあれば「レミハソラーシソハッミッレー」なんですよね。でも,それは「運指の記号」であって「音名」でも「階名」でもないのです。それをわかってやってくれれば問題はないのですが・・・。
新潟のホテルからです。今年は暖かいですね。
| 北山敦康 | URL | | 1970/01/01 09:00 AM | rSASiCLs |
音名として使おうと、運指の記号として使おうと、「ドレミ」は階名ですね。
移動ドをすすめている学習指導要領からして 「歌唱の指導における階名唱については,移動ド唱法を原則とすること」ですから。 移動ドでない階名唱って何だろう?
| 吉田孝 | URL | | 1970/01/01 09:00 AM | d2tgLU0c |
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