2007,03,18, Sunday
マルクス主義
また、東京に来ている。今年になってから4回目の上京である。もう飛行機には乗らないことに決めたので、新幹線である。
−−−−−−−−−−−−−−−−− ホリエモンこと、前ライブドア社長の堀江貴文被告に懲役2年6ヶ月の一審判決が出た。も、堀江被告の罪はこの判決理由の証券取引法違反以上に大きい。株の取引だけで社会全体が豊かになるような錯覚を与えたことだ。そのおかげ堀江氏をまねる若者まで増えていると言う。 そもそも、社会全体の富というのはものをつくるという生産労働からしか生まれるはずはないのだ。それがなければ社会が豊かになることはないのである。株で儲かるということは、生産労働から生まれた富を横取りしているだけなのだ。だから、社会全体の人が株主になったらその社会は成り立たないのだ。 村上ファンドの村上世彰被告は「儲かっちゃいかんのですか」と記者会見で息巻いていたが、そんな株の取引だけで儲かっちゃいかんのである。「当たり前だろう!」。「儲かっちゃいかんのですか」と言うあんたやホリエモンの感覚は異常なのだ。 「働けど働けど楽にならざり我が暮らし」。ワーキングプアと呼ばれる人たちが増えている。そういう人の話を聞くと、私程度の仕事でもちゃんと給料もらっていることに負い目を感じるほどだ。働いていても働いても豊かににならない人がいるということは、働いた人がつくった富をどこかで横取りしている人間がいるからだ。 そうなのだ。よく考えると「すべての社会的富は生産労働から生まれる」と言うのはマルクス主義なのだ。マルクス主義もまだまだ棄てたもんじゃないのかも知れない。ただ、マルクス主義を標榜して生まれた国家があまりにもひどすぎた。しかし、日本がこのまま進めば、そのひどすぎた国家以下にならない保証はない。 |