2007,03,08, Thursday
定刻主義
北朝鮮では、小学校1年生の教科書に「イルチェノム(日帝野郎)」という言葉が出てくるそうである。
富塚利雄・富塚寿美子『北朝鮮・驚愕の教科書』(文春文庫・740円) 「イルチェノム」とは「日本帝国主義者」の卑称であるが、教師は「帝国主義者」の定義をどのように教えているのだろうか。ところで、日本の小学教科書に「帝国主義」なる単語はいつでてくるのか、知り合いの小学校の教師に聞いたところ、「えっ、帝国主義ですか」としばらく考え込んで、「そんな言葉が出てくるはずがないでしょう。難しい言葉ですよね。北朝鮮だから小学校1年生にでもそんな難しい言葉を教えるのではないですか。子どもたちに帝国主義などという言葉をどのように教えるのか、是非見てみたいものですね」と答えた。筆者も勤務先の学生に「帝国主義って知っているか」と聞いたところ、「帝国主義って」とこの学生もしばらく考えたのちに、「時間を正確に守ることですか」と自信なげに答えたので、「そういう定刻主義」もあるのかと私の質問が愚問であったことに返す言葉を失った。小学校1年生に「日帝野郎」を教える国も国だが、大学生が「帝国主義」と言う言葉を知らない国もかなりひどい。だから日本はなめられるのである。 |