2007,01,05, Friday
レコード
エジソンが蓄音機(当時日本では蘇音器)を発明したのは1977(明治10)年である。そして日本では、1979(明治12年)に御雇外国人のユーイングという人がそのコピーをつくったと言う。
倉田喜弘『日本レコード文化史』(岩波現代文庫・1100円) このレコードの発明は、日本人を大いに驚かせたようだ。レコードの発明について、日本の唱歌教育の指導者の一人である神津専三郎は雑誌に「蘇言機ノ事」という見出しで、「人心ヲ脅シタルテレフホニー(談話電機)モ、今日に到ッテハ蘇言機と名ヅクル新異ノ為ニ廃触セラレタリ・・・有名ナル電学家ニシテ、博士徳馬士以慈孫(トウマスイジソン)・・・唱歌及ビ演説ノ諸学科ニ於て、一大改革ノ起ラン事必セリ」と書いたそうだ。 エジソンの発明から130年、この録音技術は大きく発展してきた。エジソンの蓄音機から円盤形のレコードへ、そしてLP、ステレオ、CDへ。 CDが最初に発売されたのが1982年。もう24年もたったのか・・・いやまだ24年と言うべきか。大学生にはLPレコードを見たことがないというのもいる。 レコードの歴史は日本の歴史でもある。日本のレコード史がわかる貴重な本である。 |